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ゲットイット社で社員研修を実施しました

2021.12.06

report

ゲットイットという素敵な会社があります。

最近はTVCMもしているのでご存じの方も多いでしょうか。出会いはコロナ禍で外出がなくなった2020年の4月頃、同社の記事で、全メンバーが経営に参画する「全員参加型経営」を目標にしていらっしゃることを知って興味を持った僕が、窓口から問い合わせして、廣田社長とオンラインで面会して頂いたのが始まりです。三方良しの実践にこだわっていらっしゃることを感じ、「いつか何かでご一緒したいですね」とお話していたところ、先日廣田社長から「障がいについて社員研修をして欲しい」とチャットでご連絡を頂きました。

そこで人事の方も含めてお話をお伺いすると、ただ障がいについて知りたいのではなく、根幹にあるインサイトは「多様な方と一緒に活動する中で、分かり合えないもどかしさ」だと感じました。

そこで、僕の提案を元に人事の方と一緒に次のような3つのパートに分類して研修企画を作り上げました。
①障がいについて:障がいの内容だけではなく、本人が困っているはずと周囲が思うことと、実際に本人が困っていることの違いに焦点を当てる。
②多様性のあるチームの中で大切にすべきこと:たった一つ「私に何かできることはありますか」と尋ねることを学ぶ。
③ワーク実践:3名ずつのチームに分かれ「活躍のアイデア会議」を実施する。

出来上がった内容からタイトルは「障がいと困りと共生」としました。
普段から様々な社員向け研修を定期的に実施していらっしゃるそうですが、参加は個人の自由らしいです。そんな中社員の半分ほどの方がエントリーして下さいました。

事前に質問したいことも人事の方が集めて下さったのですが、面白い質問が多く意識が高いことが分かります。実際に研修でも皆さんの反応が良く、僕が質問をすると挙手したり、発言したりしてくれる方が多くて大変やり易かったです。世間一般では上司同席の企業研修では発言を控える社員が多く、講師が質問をしても反応が弱い傾向があるように思います。同社は普段から社員の自主性を重んじていて、居心地が良い文化を作っているのだなと感じます。

終了後のアンケート集計では、僕が事前に人事にお約束していた5点満点で4.6点を少し上回る結果でしたので、ホッとしました。なぜなら「もし、アンケートの数値が悪ければ請求をディスカウントさせて頂きます」なんて大見得を切っていたもので(笑) 

さらに、沢山の嬉しいコメントを頂戴しました。許可を頂きましたので、少しだけですがご紹介します。

・勉強になる話ばかりでした。冒頭の食器洗いの例えで、(パートナーが食器洗いの当番だけど疲れていてなかなか始めない時)私は自分が洗ってしまう、と答えたのですが、問題は「パートナーの心配をしてあげられているか」であり、そのために「自分に何ができるか」という部分にフォーカスを当てられているか。という事が頭から抜けていることに気が付き、ハッとさせられました。

・意外と実際の話し合いで、(困っている人のことを話しているのに)その"困った人"を抜きにして話を進めてしまうことがあるなあと思いました。当事者と周りのメンバー全員でその「困った」を解決していくことが一番の近道なんじゃないかと考えることができました。

・障害者の方が実際に思っていることと他者の先入観のギャップに驚きました。物事全て見方によって印象が変わるので、自分主体で行動していないか今一度考えるいい機会になりました。

・(印象に残ったのは)障がいと困りはイコールではないこと。困りの解消はいわゆる障害の有無とは関係なく、いわゆる健常者でも普通にある課題と気づいた。

・障害者、健常者と2分割するのでなく、誰もが抱える「困りごと」という枠組みで話を聞けたのが良かったです。障害を持つ人との関わり方は難しそうと構えてしまいがちですが、「困りごとは何か」という視点になれば、普段から自分と違う考えや業務内容の人とだって同じ課題は出てくるし、特別なことじゃないな、構えなくていいんだなと感じました。

・前職で上司にも部下にも障害チックなメンバーがいたことがあり、その人たちも、周りの人間も傷ついて疲れていくのを見てきました。子供ができた経験を通じて、いつだれが障害を持って生まれてもおかしくないのだから障害がある人も他の人と同じように働いて生きていける社会ができたら実現出来たらいいと強く思います。

・自分の困りについても、他者への「MAY I HELP YOU?」 についても、もじもじして言えない事が多かったのですが、今までより対話を心がけてみようと思っています。弊社では、自律/セルフマネジメントを大切にしていこうという風土があります。でもそれはなんでも自分でやれるということじゃないし、相手に大丈夫?って声をかけるのを控えるべきってことじゃないはず。そんな風に考え方を見直すきっかけになりました。

こんな感じの受講後感想が沢山届きました。
さらに、受講中に僕の話を絵にして下さった方もいて、ご共有くださいました。話を聞きながら即興で絵に表すことができる素敵な才能ですねぇ!

講義中もたくさん質問を頂いたのですが、アンケートで追加のご質問全18問(!)に対して、A4で10ページ、7000文字に渡る回答書を作成し、提出させて頂きました。大変でしたが、どれも本気で考えているからこそのご質問でしたので、回答していて楽しかったです。

ところで感想の中には
「これまでの研修の中でもっとも興味深く勉強になりました」
「こういった研修を行ってくれた講師の北村様、そして会社にthank youです」
「この研修で良い種がたくさん社内にまかれたように感じます。それぞれの行動が雰囲気・風土をいい感じにしていくのだと思いますが、この研修内容を知っている人たちが50名位いるというだけでも働いていく上での安心感が高まる、そんな研修でした」
「本日参加できなかった人のためにも今後も定期的に今回のようなお話を聞けると良いと思いました」

なんてものもあり、講師冥利に尽きるなぁと思っていたら、当日ご都合で未受講者だった方が周りから聞いてリクエストがあったとのことで、後日再度ご連絡を頂き、追加の再講義が決まりました!さらに関連会社さんからもオーダーを頂き嬉しい限りです。

御社でも、多様性を通じて社員の関係性を幸せにする研修、やってみませんか♬

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