TOPICS

川崎市主催で
KSTEPのフォローアップ研修を実施しました

2022.03.28

report

3月1日にKSTEPのフォローアップ研修を実施しました。この1週間前まで実施していた神奈川県主催のKSTEP基礎研修は、初めてKSTEPに触れる方や、体系だってKSTEPを学びたい方向けです。それに対し、今回のフォローアップ研修は、ある程度KSTEPを使いこなしている方々向けに、さらなる学びの視点をご提供するために企画しています。

研修では普段僕が話すことが多いのですが、川崎市ではKSTEPの実践者が育っていることもあり、数年前からこの研修では、僕はファシリテーター役に特化して、パネリストからご意見を伺うようにしています。セルフケアに関する視点を、就労移行支援する福祉の視点と、就労現場としての企業の視点を同時に見ることのできる非常に優れた企画だと思います。

行政3名、企業4名、支援機関9名、就労移行事業所31名の47名の方が視聴者としてご参加くださり、以下6名のパネリストの話を聞いて頂きました(敬称略)

<企業>
小城泰平(みずほビジネス・チャレンジド鶴見)
前山光憲(株式会社湘南ゼミナールオーシャン 宮崎台事業所) 所長 
山田由希子(川崎市総務企画局人事課)支援員

<福祉>
砂川雄也(株式会社LITALICO LITALICOワークス横浜都築)
岡部紗江子(ウェルビー株式会社 溝の口駅前センター)
西村和恭(中部就労援助センター)所長

テーマは次の3つで、各テーマ4名ずつの方にお話をしてもらいました。
 テーマ① 内発的動機づけを高めるセルフケア支援の仕方
 テーマ② 支援者がはまりがちなセルフケア支援の失敗例
 テーマ③ セルフケアを身に着けた利用者の職場での活躍事例

パネリストの皆さんは現場でしか気づけない大変価値の高いお話をしてくださいましたので、終了後アンケートの評価も高く、5段階評価で 5(とても満足)が42%、4(満足)が54%で満足度は96%でした。
以下、ご参加くださった方のアンケート記載内容を一部抜粋してご紹介します。

・パネルディスカッション等があり、具体的な事例が聞けたことがよかった。成功事例だけではなく、失敗事例を聞けてことも参考になった

・セルフケアシートの活用の仕方だけでなく、セルフケア全般について考える機会となった

・他事業所様がご利用者にどのようなアプローチをしているのか、また企業の視点で就職時にはどのような状態に至っている必要があるのかを、学ぶことができた

・お話を聞いている中で、実際の利用者さんの顔が浮かんだ。その人への支援で今回のことを活かせると思った

・就職してからはなぜ不調になったのかという理由ではなく、どうやってその状態からリカバリーするか、その状態で何が出来るかという視点が大事であることが分かった

・企業の考えを聞けることは貴重であると感じました。就職時に必要なセルフケアスキルレベルを聞けたので、今後の利用者への提案に活用できると思います。

・就業者や支援者、そして雇用現場がお互いにラインケア・セルフケアを相手に求めすぎず、それぞれが出来得ることをやっていくことが重要だと学びました

・知的障害で頑張りすぎてしまい、回復行動に目が向かない方がいます。50分に10分ずつリカバリータイムをとっても全体の業務での比率は15%程度であることやリカバリーの必要性をお伝えすることで、改善できるかもしれないと感じました

・「リカバリータイムって、なんだかサボっている気がする。。」と、後ろめたさを感じていましたが、業務時間全体から見ると10数%であることも、「その程度の時間で、残りの80数%の効率が上がるなら」と、前向きな気持ちになれました。

・全てが印象的でした。もっとお話を伺いたいと思いました。

・お話がとても分かりやすく、丁寧でとても有意義な研修だった

たくさんのご感想を頂くことができ、本当に嬉しく思っています。
また、来年パワーアップして実施しますので、来年3月前半にご期待ください!


追伸
川崎市とは2015年からずっと一緒に研修をやってきているのですが、今年度大変だったのは市の担当職員が異動で全員一気に入れ替わったことです。。。

コロナが少し落ち着いた昨年7月に新宿で最初の会合を持ってから、何度も打ち合わせをして、時には僕のオフィスまでもお越し頂きながら、障がい者就労の事、セルフケアのこと、KSTEPのこと、研修のやり方のことなどスタッフの皆さんは一から学んで、昨年とそん色ない研修を実現してくださいました。本当に大変だったと思います。ご一緒くださった川崎市や援助センターのスタッフ、パネリストでご登場くださった皆様、本当にお疲れ様でした♪

(今年はバタバタして全然写真撮ってなかったぁ(笑))

一覧へ戻る