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第34回 4bunnno3サロン
「テーマ:脱!福祉 経済を回すための取り組み」

2022.09.14

report

就労・定着支援に関わる方が相互に気づきを高め、学びを深める4bunnno3サロン、
第34弾を新しい仲間お一人も参加して4名で実施しました。

テーマ:脱!福祉 経済を回すための取り組み

障がい者福祉はお金になる! なんて思われていた時代もありました。
もちろんこの場を訪ねて下さる方はそんなことを考えたこともない方のほうが多いでしょう。障がいのあるなし関係なしに誰もが自分の可能性を開き、社会貢献できる世界を創るという社会課題を解決したいとお考えなのではないでしょうか。
しかし、現実として福祉の制度(国からの支援)なくしてこの世界を構築するのはそう簡単ではありません。しかし、福祉財源は枯渇の一途で、いつルールが変更になるか分かりません。実際に良くも悪くも毎年のように報酬算定基準は変更されています。
福祉財源に頼り切りのままではいけないと考えている方もいらっしゃるでしょう。そこでまだまだ成功例は少ないかも知れませんが、その種や情報を持ち寄り、共有する機会になると良いなと考えました。

 ~情報交換内容~
・福祉財源以外で稼ぐという考え方、ありますか?
・こんな噂、あんな取り組み 情報交換
・福祉で目指したい世界観

因みにここでは脱福祉の正解を学ぶ場ではなく、皆さんが現場レベルで何を感じ、考えているのかを共有し、共学びすることを目的としています。では今回もどんなお話が出たのか早速見てみましょう。

【福祉財源以外の稼ぎ方】
福祉事業の場合、規則として制限もあるのですが(就労移行の場合、場所や人を他の事業で使用できない等)、ご利用者の賃金アップなどを含めると、もっと稼ぎたいという考え方は主流のようです。
また、企業の場合も障がい者を雇用すると受け取れる「特定求職者雇用開発助成金」のような助成金があることでやっと採用や雇用の維持ができるという状況から脱し、稼げる業務領域の開拓や能力開発には強い関心があるようです。特例子会社の場合は、親会社やグループ会社からの仕事が多くはなりますが、100%で良しとせず如何に外部からの業務比率を高めるかは課題になりそうです。


例えばということで以下のような事例の共有がありました。

事例1)abele! project(株式会社TENGA)
障がいのある人が働く喜びと、働くことに対する対価を得て、自立した人生を送るための取り組み」をコンセプトに、精神・知的・身体・発達の障がいや指定難病の方を対象としたB型事業所を運営。アイテムやアパレルなどのオリジナル製品の製造販売や、パソコンの修理、OSの搭載、ECサイトの運営など、障がいの種類を問わず、幅広い作業内容を担当してもらうことで、月収5万円と全国のB型事業所の3倍ほどの工賃を支払っているとのことでした。

事例2)リベラル株式会社
障害者を戦力にすることを実現している会社のひとつ。OA機器のリサイクルなど他社が参入しない領域で、本人たちの得意を見出し技術者として徹底して育成しています。そこで生み出される価値は社会で十分戦っていけるものになっています。

事例3)久遠チョコレート(一般社団法人ラバルカグループ)
今やチョコレートの有名ブランドになった久遠チョコレートには多くの障がいのある方やそのご家族が製造販売に参加しています。もともとはパン製造販売をしていたのですが、失敗しても溶かして作り直せることが障がいのある方にとって相性が良いことに気付き、また本物のカカオを求めて日本を代表するショコラティエと連携したことでここまで成長しています。

その他にも、ご参加者の周りで実際にあった事例も共有されました

事例4)
デザイン系のお仕事が得意なメンバーでデザインチームを作り活動を開始。初めて外部から雑誌のデザインの仕事を取れた。自分の制作物が商品化され、また自分の仕事に分かりやすく金額が提示されることで、今まで社内の仕事のみをしていた時には感じなかったモチベーションの向上がある一方で、この売上ではダメだ、もっと仕事を取ろう!という機運も出てきたことから、最近は動画の作成編集のお仕事もできるようになったそうです。

事例5)
パンの製造販売をしている福祉事業所が卸先の開拓をし、大手スーパーと取引を開始した際にご利用者が実際に陳列されている自分たちの商品を見て「やべぇ!パスコの隣に僕が作った商品がある♪」と言ったこと。また、工賃が上がりそのお金で映画館に行き「私、病気になる前にはよく見に行ってたな。映画が好きだったことを思い出した」とその人の人生が再度豊かになっていく場面に出会ったそうです。

事例6)
僕も2011年に4bunno3バッグという商品を製造販売していました。このバッグの事は以前書いたので割愛しますが、障がいのある方が工程に参加できるように、バッグの製造工程を2年かけて検討しました。参加してくれた方々は、以前はアメを袋に入れる作業を担当されていた方たちです。僕は彼らに「仕事って楽しんだよ♪」ということを知って欲しくて、①カッコいい商品の製造に参加してもらう、②新しい仕事を身に付け成長する実感を得てもらう、③作ったもので売上が上がる(商品はすべて僕が買取り)、④購入者に自筆のサンキューカードを書いてもらう、⑤購入された方が嬉しそうに使用している写真を送ってくれるのでそれをHPに掲載する といった流れを作っていました。「仕事が楽しい♬」と言ってくれたことが今も僕の心に残っています。

本日のレポートは以上です。
経済を回すのは前提で、その上で障がいのある方たちの置かれている状況にも目を向け、すべての人の心が豊かになり、社会の一員として活躍できることは間違いなく社会のプラスであることを再確認する回になりました。


<次回予告>
第35回4bunnno3サロン 2022年10月29日 午前10時00分  ※日程変更しました
テーマ:身の回りの方の鬱化傾向に気づいたその時、何ができますか?

こういったお仕事をしていると、メンタル症状の方との接点は多いものの、既にメンタルの疾患のある方や、回復途上にある方と関わることが多いですね。でも一般社会では、先日まで元気だった人が明らかに元気を失っていくことを目の当たりにすることのほうが多いのかも知れません。
先日僕が長年支援している元教え子(就労移行時代の卒業生)からメールで相談を受けて話している時にいつもと違う言葉を使うことから「あ、この人はいま鬱傾向にあるんだ」と気付きました。そこで「希望があればカウンセリングするよ」と声を掛けました、以下はカウンセリング後に頂いたその方のコメント(ご本人に許可を得て原文のまま記載します)です。

“今日はありがとうございました!朝は心も体も重くて辛かったんですが、心にワクチン打ったように、心に羽が生えてもう私は自由です。鎖が断ち切れて、元気になりました。”

久しぶりにいい仕事をしたと思いました(笑)
皆さんだったらどうするのかなぁと思い、今回のテーマにしてみました。私ならこうするという方も、どうして良いか分からないという方も一緒に情報交換しましょう。

 ~情報交換内容~
・鬱化傾向の人に関わったことありますか
・そんなときに大切にしたいポイントはありますか
・どんなアプローチをしますか


<今後のサロンスケジュール>
すべて午前10時から12時の2時間で実施します。
各回エントリーされた方あてに、ZOOMのURLを送信します。

第35回 2022年10月29日 ※日程変更しました
第36回 2022年11月19日
第37回 2022年12月10日 <<<年内最後


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既存・新規いずれの方もご参加連絡お待ちしております。

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