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今岐阜が熱い!?
岐阜県で研修をしてきました

2023.05.12

report

溜め込んでいた研修後記です。
1月のことなのですが(汗)初めて岐阜県で研修を行わせて頂きました。

お招き下さったのは、社会福祉法人舟伏さんで、岐阜の障がい者福祉を推進している皆さんです。川崎市のKSTEPの取り組みにご興味をお持ち下さり、お問い合わせがあったとのことで川崎市からご紹介を頂きました。

初めてのお打合せで強い熱意を感じました。
予算があるからなんとなくというご相談もあるのですが、舟伏さんはすごいです。
所長を務める森 敏幸氏は僕の何倍もこの世界で試行錯誤を繰り返してきた方で、現在は全国精神障害者福祉事業者協会の会長もお務めです。そんな森さんは東京大学の先端研の近藤武夫先生が推進する「超短時間雇用」を取り入れたいと直接近藤先生に直談判され、一度お断りされたのだそうです。

それでも本気で取り組みたいと交渉し、近藤先生から提示された①岐阜県知事と話をすること、②一度きりではなく継続的に取り組みを重ねることの2つの条件をクリアして、実際に「超短時間雇用」の推進室を立上げ、既に実績を出し始めていました。僕も近藤先生とつながりがあるので、岐阜に行ってきましたと報告したところ「岐阜熱いですよね」と仰っていました♪

僕も近藤先生と同じ価値観で、一度きりの研修で圏域を変えることは難しいですとお伝えしました。やるなら継続的に実施しましょうと。そのための2年計画の企画書も作りました。まだその実施は決まっていませんが、まずは一度僕を皆さんに紹介したい。そのための研修をやって欲しいとのことでお伺いすることになりました。

前半は僕が最近よく行う「セルフケアとラインケア」についての研修でしたが、舟伏さんと一緒に付けた研修のサブタイトルは「~岐阜県を日本一精神障がい者が活躍できる地域に~」ここにも本気さを感じます!

後半は森さんと岐阜県障がい者雇用企業支援センターの五味政也氏と3人でパネルディスカッションをしました。これも非常に楽しく僕自身も学びが多くありました。

終了後のアンケートをご共有頂きましたので、一部ご紹介します。
参加ご参加者は計 73 名(会場 36 名、オンライン 37 名)でした。

<研修について>
〇具体的な話が多く、とても分かりやすかったです。 自分が担当している方のことをイメージしながら聴 くことができました。 自分自身のリカバリーも取り入れてみようと思います。
〇障がい者に限らず、健常者社員の管理育成にとっても有意義な内容でした。また講師の方が多様な立ち位置からの見方で話されていたのは、私自身が社内で仕事を進めていく時の参考となりました。
〇障がいを持っている方に限らず、調子が悪いと表現される事象の仕組みや原因を学ぶことができ、セルフケアの大切さを知ることができました。調子が悪いからできないとするのではなく、調子が悪い中で 行うことが難しいこと・できることを自己分析することで、継続して働いていけることを学びました。自 身の体調の変化に気づくこと、表現すること、対処方法を身につけておくことで周りも配慮しやすくな り、お互いが働きやすくなると感じます。今後の支援に活かしていきたいです。
〇概念と共に具体的な取り組みを学べて今日、今からも活用できることを知ることができました。実行します。
〇セルフケアが続けられることで本人が自分の状態を理解でき、定着につながることがラインのケアとも 関連することと感じました。
〇障がいに関わらず、従業員との接し方やコミュニケーションにも役立てそうです。
〇ラインケアを中心に考えていました。セルフケアはどちらか言うと、相手にまかせていることが多いことに気づきました。支援者の関りも大きいので、一緒に考えたり、相手の気持ち、相手の能力を引き出すことを中心にしていきたいと思います。
〇セルフケアの重要性が再確認できました。また、就労定着支援に必要なこと、障がい者の方々への対応 方法のヒントを得ることができました。
〇普段なかなか聞く機会のない話であり、大変興味深い内容でした。また、今後どのように精神障がいの方と一緒に働いていけるのかについて考える良い機会になりました。
〇障害者雇用の定着率という目線であったが、健常者の働き方から変わっていく社会という希望の持てるお話がとても印象的でした。また、たとえて話される内容がとても頭に入りやすく、色々と納得することが多かったです。具体的なアセスメント方法や、支援の方法などももっと知りたいと思いました。
〇就職支援をするにあたり、一般的に求められているという言われる報連相の大切さという部分がとてもわかり易かった。メンバーには大切なんだということを向けてはいくがいまいち実践力には繋がって いないように感じていた。関わりという部分を見直すきっかけをいただけてとてもよかった。北村様の講演を色々聞きたいと思いました。
〇セルフケア、ラインケアの考え方や、障がい者を受け入れる際、本人、企業、外部支援者の努力割合は、 当初 4:4:2 で 2 を徐々に減らしていくという考え方など参考になりました。
〇弊社で大切にしている事や、利用者様とのやり取りの答え合わせが出来、よかったと思います。
〇「精神障がいのある方がセルフケアを出来るようになれば、本人も周囲も安心して働ける職場になる。 お互いに気遣い、支え合える職場であれば、誰もが働きやすくなる。」というお話が印象に残りました。
〇就労が題材でありましたが、雇用だけではなく障害のある方の支援全般において活用できる内容だっ たと感じました。

<パネルディスカッション>
〇現状とありたい姿が重なっていて行動習慣がないという話がありましたが、ありたい姿を本人が理解して行動習慣を考えていけるのが大事だと理解しました。
〇障害者雇用の希望と課題が見える良いディスカッションだと思いました。現実問題としてこんなことが あるよな、それにはどう対処したほうがいいんだろうと考えさせられる内容でした。
〇会場にいけず、とても残念でしたが、他県の事例などお話を聞くことができて良かったです。
〇精神障害の方はなかなか本音を言うことが難しいため、事実を話すことができる会社、社会にしなけれ ばならない、働く障がい者も不安だが雇用する側も不安がある、障がい者が素直に本音を言える会社 作りをしていくことも大切。

以上です。
もし岐阜県で継続的なご支援ができるようになればまたレポートします。

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