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K-STEPを使ったマネジメントをしている企業さんを訪問しました

2019.10.18

report

川崎市がK-STEPの利用の仕方の動画を作る企画があるそうで、実際にK-STEPを職場で利用している企業の話を聞きに行くとのことで、川崎市 障害者雇用・就労推進課の金山さんと、動画制作を担当される株式会社湘南ゼミナールオーシャンの前山さんとご一緒に2社訪問しました。


1社目は、Googleさんです。

広報の規制がかなり厳しいとのことで詳細は書けませんが 、たまたまとある就労移行支援事業所から採用した方がK-STEPのトレーニングを受けてきていた方で、上司の方はそれまでK-STEPやセルフケアツールというものを知らなかったそうです。
ご本人が、就労後も毎日K-STEPを使いたいとのことで、OKを出したところこれが使い勝手が良いと感じてくださったとのこと。元より職場は多様性を受容する感覚が高く、国籍も性別も価値観もいろいろな方が一緒に働いており、障がいの有無に関しても、仕事ができるのであれば、必要な配慮は提供するという感覚があるそうです。また障がいの有無関係なく定期的に面談をする機会があり、その場でセルフケアに関する情報共有をしているとのこと。
また、最近ご入社された別な社員の方にこのセルフケアの方法を伝授し、横展開も始めているようです。
「まだ、障がいレベルの軽い方しか採用していないので、まだセルフケアツールの活用もこの程度ですが、今後の展開次第でもっと活用することもあるのでは」とお話してくださいました。


2社目は、人材ビジネスを手掛ける株式会社ドム さんです。

ご本人も当事者だと教えてくださった松村さんがご対応くださいました。障がい者雇用を始めた当時は、採用してもなかなか定着しないという課題があったそうです。いろいろと調べるうちにK-STEPのことを知り、昨年横浜で実施した神奈川県のセミナーで僕の話を聞いて下さり、そこから自社内でK-STEPを導入して始めたそうです。
恐らく社員の皆さんと普段から信頼関係ができていたのでしょう、6名の該当者の方全員が最初から違和感なく取り組んで下さり、今でも毎朝夕2回の報告を欠かさず、また2週に一度の面談を実施することで、定着率が大幅に引きあがったそうです。
「これは本人のセルフチェックだけで終わらせず、毎日数分の報告をしてもらうこととその際の情報の交換が肝だと思います」としっかり核心をつかんでくださっていました。

今回訪問した両社は少し特徴が違うと感じました。
採用したご当事者が十分なセルフケア力を持っていたため、多様性の理解を示す環境だけ提供すれば良かったGoogleさん

採用したご当事者はセルフケア力がなかったため、セルフケアツールを導入してご当事者も支援者も一緒に成長することで就労定着を実現したドムさん

ドムさんのような存在はありがたいと思いながらも、就労支援を担うものとして、セルフケアトレーニングは就労前にトレーニングしてあげたいと思います。
就労支援者の皆さん、ぜひ一緒にセルフケアトレーニングに取り組みましょう!


<ご紹介した企業や組織>
川崎市 障害者雇用・就労推進課
株式会社湘南ゼミナールオーシャン
Google
株式会社ドム

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