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長崎県で二度の研修(前編)
~事前に29の質問がきた~

2023.06.19

report

溜め込んでいた研修後記、今回は3月に実施した長崎県での研修です。
長くなるので今回は前編ということにします。

この研修を発注して下さったのは、佐世保地区障がい者就労支援協議会さんなのですが、実は遡ること3か月、昨年の12月に長崎県精神障がい者福祉協会さんからのご依頼で、オンライン研修を提供していました。

両会の窓口の方が繋がっていて、ほぼ同時にご依頼を頂きました。僕は少し前まで長崎の会社に関わっていたので、最近は長崎づいています♪

最初に実施した長崎県精神障がい者福祉協会(長精協会さんと言うそうです)では、セルフケアの概要についてレクチャーをした後、事前に集めてくださった29(!)のご質問を僕なりに5つに分類をして、その5分類から1つずつ具体的にご質問者とお話をするという、今までにないスタイルを採用しました。

以下に僕が5つに分類した項目と、実際に頂いたご質問を羅列してみます。

分類1「ありたい姿を描こう」
<質問>利用者にアドバイスを・・・と思うが、素直に聞き入れてもらえないことがあり、困った経験がある。そういった場合に、どのように対応していいのかわからない。

分類2「休憩ではなくリカバリーをする」
<質問>日中活動へ全く行かない利用者がいる。活動意欲が出ないかたへのアプローチが難しい。

分類3「25, 50, 75%という柔軟性を育てよう」
<質問>作業支援において、生産ノルマが虐待にあたるため本人に目標設定を行っているが、達成に対する意識が低く、どのように支援して延ばしていくとよいか?

分類4「突発面談を可能な限りやらないという選択をしよう」
<質問>訴え(巻き込み)の多い方のへの対応について 非定型精神病の方です。物事が自分の考えるように進まない場合に不穏になり易い傾向にあります。大きな声で具合が悪いと繰り返し発言しながら、昼も夜も歩き回るため、周りも不快になりトラブルが生じやすい傾向にあります。対応し過ぎても依存を招きますし、不穏をそのままにする訳にもいかず、何がベストな対応なのか、ずっと暗中模索している状態にあります。

分類5「行動を自分で選択することを支援しよう」
<質問>女性3人のグループホームで、障害者手帳はAさん療育手帳B1。Bさんアルコール依存症、療育手帳B1。Cさん統合失調症、精神2級。が同居されています。Aさんはマイペースで他者に関心なし。BさんとCさんがお互いの事が気になり近ずいたり、相手の悪口を言って顔が見たくないと不穏になられ入院を繰り返されています。距離を置く様に場面場面での例を挙げて助言していますが、なかなか改善されません。入院中、OTによる訓練などお願いし受けているようですが、改善が難しい様です。又、Bさんは不満が多く他者からは訴えのない色々な事を多く訴えられます。説明をしても自己を正当化され聞き入れが難しいです。意に反すると暴力や暴言も見られ対応が難しいと感じています。良いアドバイスをお願いします。

分類と今回事前に頂いた29のご質問のなかから取り上げた具体的なご質問は以上です。各ご質問者にはここに書ききれないほどの裏の事情もおありで、ポッと出した僕のコメントで本質改善できるとは思いません。しかし何かのヒントになることがあればとお話させて頂きました。

事前にご参加者にアンケートを取って下さり、沢山の質問を集めて下さったこと。
さらにその中から各分類でお一人ずつ研修の中で僕と一緒に話をして下さる方を選出して下さったこと。
窓口を担当してくださった方々の事前準備で、オンラインでもここまでできる!という内容になりました。

終了後、ご参加者の満足度が高かったと伺っており、このことが佐世保地区障がい者就労支援協議会さんの研修に繋がっていきます。しかも、こちらは現地に来て欲しいというものでした。
詳細は後編で書きたいと思います。

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