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パーソルサンクス「よこすか・みうら岬工房」を見学しました

2019.09.04

report

京急長沢にあるパーソルサンクス株式会社の よこすか・みうら岬工房 を見学してきました。
自宅からの移動時間が2時間半にも及ぶので、先日知りあった、検索相談サイトSaladの運営などを手掛ける KnowDo合同会社 の 代表 森康之 さんをお誘いし、たくさんお話しながら参りました。

駅では 中村淳 社長 と工房のリーダーの 岩崎諭史 さんが待ってくれていました。
早速、ご準備頂いた車に乗り込み、本日活動している拠点の鈴木さんの農地に伺いました。

ご存じの方も多いと思いますが、パーソルサンクスはパーソルグループの特例子会社で障がい者雇用の拡大を目指し、現在地方で新事業の創出する活動をしており、その一つが横須賀での農福連携です。

伺った時間は、農家の鈴木さんと指導スタッフとメンバー(障がいのある社員)でカリフラワーの定植作業をしていました。休憩時間にメンバーの方とお話をしたところ皆さんまだ働き始めて数か月ですが、仕事にやりがいを感じているようでした。


現場だけ見ていると、良くあるしっかりした農福連携モデルの現場という感じがしていましたが、このあとオフィスに戻り、中村社長や岩崎さんの話を聞いて、すっかり彼らのファンになります。

伺った話のダイジェストは次の通りです。

1)メンバーの生産性向上の取り組み
  農家の方は戦力を期待していますから、メンバーに無理がない範囲は当然
  ですが、彼らを一流の戦力に育てる必要があります。逐一作業工程を動画に
  撮り、その後みんなで良いところや、改善すると良い点を話し合っている
  そうです。僕も動画を見せてもらい課題を聞かれましたが、僕には気づけない
  課題も取り組んでいるようでした。

2)今までにない高い安全基準の模索
  パーソルサンクスでは今までオフィス業務が中心であったため、農業における
  安全基準が分からなかったそうです。農家の方は基準はあるものの言語化や
  誰にもわかる形式になっていなかったため、メーカーの工程管理のプロを採用
  して、高い基準で事故やケガのない就業のあり方を作っています。

3)連携した農家とのWINWINの関係
  最初は不足する戦力としてだけ期待されることから始め、今では一緒に新しい
  仕組みを作ることを考えています。例えば大きなパーソルグループというマー
  ケットを使って、加工品を流通させるだけで新規の需要を作り出せる。
  大企業だからこそ取り組める農福連携を考えてます。

4)農福連携を搾取の現場にしない
  海外からの労働力として来日する方の中には日本が嫌いになって帰国する方も
  いらっしゃいます。彼らに対しての礼儀を欠いた使用人がいることは残念ながら
  事実です。農福連携をただの労働力の供給手段と考えると、同様のことが起こる
  こともあるかもしれません。如何に対等な関係を構築できるか。これも大企業
  だからこそ取り組めることです。

国や大企業、そして僕が多くかかわる中小企業に個人、それぞれが思いを持って障がい者雇用の中で知恵や工夫を凝らせば、さらに誰もが幸せになれる世界は創れると感じます。

これからのパーソルサンクスさんの活動に注目です。


<ご紹介した会社>
パーソルサンクス株式会社
KnowDo,LLC

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