TOPICS

7か月ぶりの対面での研修をやってきました

2020.10.26

report

ちょうど一か月前のことですが、株式会社パソナさんからのオーダーで、千葉にて研修を実施しました。
なぜ1か月前のことを今どきアップしたのかは後でわかります(笑)

今回のご依頼は2日連続だったのですが、それぞれ受講者が違いました。初日は就職準備中の障がいのある方に「セルフケアの重要性 K-STEPの活用法」というタイトルで90分セミナーを2回入れ替わり制で実施し、翌日は障がい者雇用をご検討される企業の方に「障害者を戦力に! 障害のある方が活躍できる職場の共創」というタイトルで90分セミナーを実施しました。

何より感慨深かったのが、2月以来7か月ぶりに対面での研修を実施できたことです♪

本件は千葉県の雇用創出事業であることから、千葉県のコロナ対策基準を満たすことが必要であるため、僕の研修のウリである、ご参加者同士のディスカッションやグループワークが制限されることになりました。しかし、パソナの皆さんがいろいろと方法を考えて下さり、入室時の体温チェックと手指消毒、また研修中は全員がマスク着用に対面にならない座り方を工夫したことで、近くの方と話せる仕様にして下さいました。

初日の就労準備中の方向けのセミナーでは、これはいつもやるのですが最初に今の参加心理を聞きます。4段階で ①とてもやる気がある、②どちらかというとやる気がある、③どちらかというとやる気がない、④実はすごくやる気がない いずれかで答えてもらいます。

「もう全然④って言っても大丈夫だからね、本音で言ってみて」と言うと、②が一番多いのですが、①や③も普通にいて、④も少しいます。
何かを教える立場にいると「聞き手も一生懸命聞いてるはず」と思ってしまい、聞いていない人がいると「なぜ聞かないんだ」と叱ってしまいますがちですが、実はそうじゃないんだなと毎回気づかされます。聞き手も今日の体調や、ここに来るまでの出来事などが影響して、そこまで集中できないこともある。そのことを認識した上で、彼らが聞きたくなるようにお話をするようにしますし、全部聞けなくても一つでも持って帰れるものを作ろうと意識して取り組むようにしています。

70分の僕のお話のあと、20分間の質問コーナーを実施します。質問では僕が実は話したいことを幾つか用意していて、好きなものを選べるように提示します。「もし質問無かったら早めに終わるよ」というのですが、毎回時間いっぱいまで質問が来ます。

そして、最後にもう一度今の心理を4段階で尋ねると、多くの方の気分が上がっていることがわかります。アンケートを共有して頂きましたが、それぞれのご参加者が持って帰りたい箇所を見つけて下さっていたようでホッとしました。パソナさんはK-STEPのノウハウを勉強済ですので、セルフケアに興味を持ってくださった方がセルフケアトレーニングを始めて下さることになりそうです。


2日目の「障害者を戦力に! 障害のある方が活躍できる職場の共創」では、初めてチャレンジしたことがあります。今回のセミナーは精神障がい者雇用に不安を感じている企業がご参加されたので、最初の不安度と3つのセッションが終了するたびにその不安度がどのように変化したかを書き残して頂くことにしました。

ところがパソナさんとの連係ミスで、このすべての段階での不安度をアンケートに記載できておらず、再度パソナさんが追跡調査をして下さいました。その結果回収に時間が掛かったのが、今時期にこの記事をアップする理由です(汗) パソナさんには厭わずご対応頂けましたこと感謝します。

この調査によると、ご参加者の参加時の不安度は10段階で平均7.1でした。その後セッション1で不安な気持ちを周囲の方と共有するグループワークのあと、精神障がいの知識を提供し、彼らを雇用するメリットを考えるワークをすると、不安度が1.8ポイント下がりました。セッション2では一緒に職場で就業する際に彼らの能力を引き出すメソッドを具体的に5つ提供したことで、不安度がさらに0.8ポイント下がりました。最後のセッション3では就労定着できる方の採用の仕方をレクチャーし、ここで0.6ポイント下がりました。

結果、最初7.1だった不安が、最後には3.9残った状態です。
うーん、悔しいなぁ。。。目指していたのは最後の不安度が3を切ることでしたので、僕としては残念な結果ですが、講師としてこのようにリアルにご受講者の状態が分かることは良い取り組みだと考えます。今回のセミナー内容は初めての内容でしたので、ここから内容や話し方の精度をコツコツ引き上げて、不安が3を切ることのできるセミナーに育てていきます。

一覧へ戻る