2021.02.16
report
神奈川県と4年連続実施している「K-STEP研修会 安定的な就労定着を目指すためのセルフケアトレーニング」。昨年の7月ごろから神奈川県のスタッフの皆さんとの協議を重ね、今年は初めてオンラインで実施することにしました。
もう何度もなんども打合せ、オンラインでありながらもご受講者に如何に学びを深く伝えるか、オンラインであるからこそできることは何かを話し合ってきました。その結果、大きくは次の3つを実現しました。
1)プロによるウェビナー放送体制の構築
2)パネリストの導入
3)初の3日間にわたるセルフケアノウハウ完全版で実施
1)プロによるウェビナー放送体制の構築
神奈川県も僕もウェビナーでの配信実績はほとんどなく、80名以上の受講者に向けて実施するには大変不安でした。そこで川崎市の小島新田という場所にある放送機器メーカー池上通信機のアフターサービスを手掛けるプロ集団のテクノイケガミが、放送支援体制をご担当下さいました。現場では5台のカメラ、沢山のマイクやスピーカーを設置し、それらをすべてコントロールするスタジオを作って下さいました。昨年から僕も色々な企業さんとWEB研修を実施してきましたが、ここまで立派な放送体制は初めて見ました♪ お陰様で僕は研修に専念することができました。
2)パネリストの導入
僕の研修は、ただ僕が話すだけではなく、グループワークや意見の共有に重きをおいて作りこんでいます。しかし今回の80名規模のWEB研修ではその実現が難しいため、ご参加希望者の中から4名の方を選出し、放送会場に実際にお越しいただきパネリストとしてご参加頂きました。彼らが受講生を代表してグループワークや意見の共有をすることで、画面向こうの受講者も一緒に学んで頂こうというものです。僕もパネリストに向けて実際に講義を行い、彼らに話しかけ意見を交換することで、いつもの研修に近い形で実施できました。
3)初の3日間にわたるセルフケアノウハウ完全版で実施
僕のセルフケア研修は ①概要・導入編、②運用編、③就活編 の3部作になっており、それぞれ3時間で構成されています。過去は予算の都合などから1日~2日間で実施することが多く、それでも3部のすべてを扱って欲しいというご要望のため、内容をかなり端折って実施していました。しかし、今年は最初の段階で神奈川県のスタッフから「全部のノウハウをすべて伝えて欲しい」と仰って頂き、完全版で実施することになりました。
事前に全参加者が一度会場に集まりロープレをするほどの準備をして、いよいよ明日という日に僕の父親が他界しました。少し悩んだのですが、家族に説明し、この研修を実施してから通夜会場の北九州に飛びました。
1回目ご受講者のご感想を一部ご紹介します。
・講師の先生の話し方並びに進行がとても分かりやすかったので、詳しく内容を
把握することが出来た。
・北村氏の講義や資料が分かりやすかったのは勿論、リカバリータイムの大切さを
実践出来たから。
・こんなわかりやすいセルフケアシートに感動しました。
・KSTEPのこと以外にも企業さん側の受け止め方などの聞けたことが勉強になった。
・単なるツールの使い方では無く、支援そのものを見直す契機となると感じた。
・支援しながらの悩みに、答えが見出させそう。
・とても説得力のある研修だった。精神障がいは病名を使わなくても説明できると
いう話を聞いて、これからの支援への不安がスーッと引き楽な気持ちになれた。
・県外からの参加だが、同じ障害者福祉に携わる者として参加出来たこと、大変
嬉しく思う。しっかりと事業所の支援員にも伝達し、日々の支援に活かしたい。
・このようなツールがあったとしても支援者側にサポートする力がないと解決には
つながらないのかなと思った。思いやりが一番必要な業界だなとつくづく思う。
人を気にかけて思いやることを心掛けていきたいなと思う。
・運用していて自信がない部分があったが、続けることで気づきを得ていく、
一緒に探していく姿勢を大切にしたいと思った。
・また、精神障害者の方の説明に、感銘を受けた。私自身が精神障害当事者であり、
蛇口から不安が沢山出てしまうたとえにとても納得した。
他にもたくさんのご感想を頂きました、本当に感謝です!
半年以上かけて準備した甲斐があったと感じられ、大変嬉しく思いました。
明日の2月17日に第2回目の運用編を実施します。
またレポートします。