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第15回 4bunnno3サロン

2021.06.08

report

就労・定着支援に関わる方が相互に気づきを高め、学びを深める4bunnno3サロン、
第15弾を実施しました。
今回は新規の方4名を含めて7名にご参加頂きました。

最初に各自の近況報告をしたあと、新規の方が多かったこともあり久しぶりに少しだけ講義をしました。

【セルフケア概論】
セルフケアは、就労定着のために障がいのあるご本人に習得して頂きたいスキルです。就労定着は障がいのあるご本人、雇用現場の上司や同僚、そして外部の支援者の三者で実現するのですが、三者とも目指している姿は一緒であることが分かります。働き始めた数年後も継続的に「ここで働けて幸せ」「君を雇って良かった」と双方が両想いである状態が維持されていることです。しかし、現実はそうならないことも多いようです。何かが上手く機能していないのです。

4bunnno3ではこの原因を、雇用現場の運用負担が大きいからであると説明しています。現場が負担に思う代表的なことは以下の3つです。これらの負担は誰かだけが負うのではなく、上手な分担ラインを描くことが大切です。4bunnno3では、具体的な分担案を提示していますが、ここでは長くなるので割愛します。

職場にできることをラインケアと呼び、就業者に求められることをセルフケアと呼びます。各社各自が持つラインケアやセルフケアには個人差があります。採用前の面接では、お互いがそれを提示し合い、相性の良し悪しを確認することが大切なのです。ラインケアとセルフケアが合致すれば、就労定着が手に入ります。

簡単ですが、講義の内容は以上です。


その後、皆さんで話し合いたいテーマを出し合いました。
今回提案のあったテーマは以下のとおり3つです。

 1.採用時における外部支援者の存在について
 2.精神障がい者雇用を推進するために
 3.企業から不採用理由を聞く方法

全員で投票して、今回は残り時間も考慮して2だけを取り上げることとしました。

【2.精神障がい者雇用を推進するために】
提案者は障がい者の就職・転職支援をする人材紹介業を営んでいます。採用に意欲的な企業を訪問しては、採用したい人の要件をヒアリングするのですが、精神障がいの方は対象から外したいと言われることが多いとのこと。しかし今や障がい者雇用の中心は精神の方です。そこを除外すると、採用機会は大きく損なわれます。マーケットの状況や、精神障がいの方の雇用実績などを話しても「うちでは難しい」と言われ、なかなか進まないご様子。そこで、皆さんでアイデアを出し合いました。

皆さんの情報をまとめると、大きく2つの方向性があるようです。
 ①不安を取り除く
 ②魅力を伝える

この2つの切り口でまとめてみます。

<①不安を取り除く>
・不安に思っていることをヒアリングし、一つ一つクリアする
・社内のメンタルヘルスの問題をクリアする情報を提供する
・障がいの特徴や困りごとと必要な配慮を明確にする
・困った状況で、自発的に回復対処(セルフケア)できる方がいることを伝える
・セルフケアとラインケアを合致させることで就労定着を目指すことを伝える
・障がいのある方と話ができる場をつくる
・成功現場の動画を作成する
・精神障がい者の上手な雇用の仕方というセミナーを開催する
・採用前実習の機会を提供し、セルフケアとラインケアが合致しているか確認できる

<②魅力を伝える>
・個人ごとの人となりが分かるプロフィール情報を作成する
・ビジネススキルだけでなく、モチベーションや情熱を見える化する
・障がいを受容し、自己理解ができている方を紹介する
・ダイバーシティを意識したチームを育むことができることを伝える
・企業にとってメリットがあるように情報を提供する

僕は、企業や行政から精神障がい者雇用を推進するためのセミナーの依頼を多く頂くのですが、企業が精神障がい者雇用を進めにくい理由は次の3つだと理解しています。

これらを丁寧にクリアしていくことが大切です。上記で言う ①不安を取り除く ですね。また抵抗圧の強さは企業によって違うので、圧の弱い企業からアプローチすることが大切だと思います。少し聞く耳を持つようになって頂ければ、②魅力を伝える を進めて、できれば直接会って見て頂くと良いでしょう。長くなりますので、詳細な話を聞きたい方は個別にご連絡をください。

本日のレポートは以上です。

今後の4bunnno3サロンの日程は以下の通りです。

第16回4bunnno3サロン 2021年6月26日 午後1時30分
第17回4bunnno3サロン 2021年7月17日 午後1時30分
第18回4bunnno3サロン 2021年8月7日 午後1時30分
第19回4bunnno3サロン 2021年8月28日 午後1時30分

ご参加ご希望の方はこちらをご覧いただき、手順に従ってエントリーしてください。
既存・新規いずれの方もご参加連絡お待ちしております。

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